Monologue of HACHI

タクミと言葉を交わすのも忘れて
ひたすらキスしながらベッドに倒れ込んだ時
ナナが表へ出て行く気配を感じた

あたしは思考回路の遮断された頭で
レンに会いに行くんだろうとぼんやり思った


SHIN

欲しいなら奪っちゃいなよ


NOBU

だから おれはお前の言うように!
何も求めずにただ優しく見守るとか
そーゆーのが本物の愛だって…
思っちゃいるんだけど…

やっぱダメだ…
あの男だけは許せねぇ


SHIN

充分 愛を感じるよ
ノブさん


YASU

こんな時間に
こんな家の近所で
なんで一人でお茶なんか…

やっぱりなんかあったんだろ
奈々ちゃんとケンカでもしたか


NANA

タクミが家に来てるんだ
邪魔しちゃ悪いと思ってさ


HACHI

あたしはタクミのファンである前にトラネスのファンですから
しっかり働いていっぱい新曲出してくれないと困ります


TAKUMI

ほんとかわいいね おまえ

奈々…

誰にも渡したくない
ずっとおれのものでいてよ


NANA

なんで あたしの大事なもんは
みんなトラネスに取られちゃうのかな

でもレンもハチ公も
べつに元々あたしの所有物なわけじゃないし
そんな考え方
おかしいのは分かってんだけど

どんなに一緒にいても
みんなそれぞれに生きてて…
誰かを自分のものにするなんて
絶対無理なのは分かってんだけど
時々どうしようもなくその事が…
寂しく思える時があって…


YASU

おまえとレンはほんと似た者同士だよな

レンが上京する前
さっきのおまえと同じような事 言ってたのを思い出したよ

人は結局みんな独りで
どんなに寄り添ってもひとつにはなれなくて
誰かを自分のものにするなんて
絶対無理だって


REN (PAST)

絶対無理なのは分かってんだけど
でも時々さ
ナナがおれのもんだったらいいのにって
どーしようもなく思う時があって
そしたら皮ジャンのポケットにでも入れて東京まで連れてくのに


YASU (PAST)

それより一言
言やいいのに

「おれについて来い」


REN (PAST)

かっこいいね それ
言ってみるか!


YASU (PAST)

そーしろ


REN

いい眺めだろ
一緒に住む?


NANA

考えとくよ


NOBU

いつかぜってー越えてやる!


HACHI

何を?


NOBU

タクミ


Monologue of HACHI

ねえ ナナ

あれだけいつも一緒にいたのに
少しもナナの事
分かってなんかいなかった

傷つけている事にさえ
気づかなかった
あたしを許して


Tweets

レンとナナの言っていたことを考えると本当に切なくなる…
でも相手を自分の所有物にできないから、寄り添うんじゃないのかな。
一緒にいることで相手を感じることができるし、相手にも自分を感じてもらうことができる。
言葉は好きなように塗り替えられるけど、ぬくもりは変わらないものだから。