逸楽の宮殿ザナドゥ

「逸楽の宮殿」とは、とある詩人が夢想した架空の桃源郷である。
グラン=パルスのいにしえの物語にその名が登場する。

「ザナドゥ」と呼ばれるその宮殿は、生と死の狭間の領域に存在し、幸運の女神に選ばれた者にだけ扉を開くという。
招かれた者は昼夜を問わぬ歓待を受け、娯楽と勝負ごとに興じて時を過ごす。

詩人は、物語を完結させることなく失踪した。
女神の手で「逸楽の宮殿」に召されたのだという者もいる。