第6章 サンレス水郷

行き場を失ったサッズとヴァニラは、サンレス水郷を彷徨する。

サッズが吐露する。
彼が戦いに身を投じたのは、幼い息子、ドッジのためだという。

ドッジは聖府のファルシによって、ルシに選ばれた。
サッズはコクーンの敵を倒すことで、息子の使命を果たそうとしたのだ。

話を聞いたヴァニラは、衝撃を受ける。
彼女とファングは、下界生まれのルシ--- コクーンの敵だった。
自分たちがファルシに近づいたことで、ドッジがルシにされたと気づいたのだ。

ヴァニラはついに、本当のことを言えなかった。