宮殿侵入計画

派手な計画だ。
スノウがこもっている太守の宮殿の高すぎる壁を越えるために、演劇の舞台装置をはしごがわりにしようというのだ。
大胆というか、荒っぽいにもほどがあるこの作戦に、私はホープに問いかけてみる。
もうはるかな昔、ふたりでコクーンのガプラ樹林を踏破したさいのやりとりを真似て。
背中を守ってもらえるか---?
しかし答えはそっけないものだった。予想もしなかった寂しさが不意に胸の奥を疼かせる。
ホープ、おまえはあの日、私たちの間にたしかにあった絆を忘れてしまったのだろうか?