ブーニベルゼは、世界を統べる神である。 神は世界を抱擁し、無垢なる人間を無限の幸福に導く。 終わりの日まで信仰をささげつづけた強き魂は、生まれ変わるためにひとたび死を迎え、 しかるのちに新たなる世界へと導かれるだろう--- 世界の終焉に迎える死は、恵みである。 神への信仰を失い、死の世界へとこぼれ落ちた弱き魂は、不可視の世界に呑み込まれ、 混沌の海を永劫にさまようさだめとなる--- 神に見放されし者の死は、呪いである。