デイブレイクタウン -Daybreak Town-
▼噴水広場
---$ No.846 デイブレイクタウンでハートレス退治 1
 エフェメラ ; ……
 スクルド ; どうしたの?
 エフェメラ ; あ、ああ。
 ブレイン ; 今日は何の話? 目を通さないといけない本が多くて忙しいんだ。
 エフェメラ ; なるべく早く終わらせよう。
 ヴェントゥス ; ラーリアムがいないね?
 ブレイン ; あ、ラーリアムは欠席。
 ヴェントゥス; え?
 スクルド ; そんなのっていいの?
 エフェメラ ; そうだね、できれば5人で決めたいけど。
 ブレイン ; どんな議題だろうとエフェメラに賛成だってさ。
 エフェメラ ; え?
 ブレイン ; そう言付かってる。信頼されてるねぇ、リーダー。
 エフェメラ ; みんながリーダーだよ。
 ブレイン ; まぁ、いいから、ちゃちゃっと進めちゃおう。
 エフェメラ ; あ、うん……
 エフェメラ ; ユニオンリーダーに選ばれた時、この掟の書をみんなも渡されたと思うんだけど。
 エフェメラ ; ここに書かれている、"シフトプライド"に関してなんだ。
 スクルド ; それね……
 ブレイン ; キーブレード使い同士の戦いでしょ? 何か問題?
 ヴェントゥス ; キーブレード使い同士で戦うの?!
 エフェメラ ; ヴェンは読んでなかった?
 ヴェントゥス ; 読んだけど、そういう意味だとわからなくて……
 ブレイン ; どうせ試合みたいなもんでしょ? レクリエーションは必要だと思うけど? それにほら、掟だし。
 エフェメラ ; うーん……
 ヴェントゥス ; 俺は反対。
 ブレイン ; ヴェンが真っ先に意見するなんて珍しいね!
 ヴェントゥス ; だって、試合でも仲間同士がキーブレードを向け合うなんて、俺は嫌だよ。
 チリシィ ; まただね……
 チリシィ ; やめとこうよ、気持ちはわかるけどキリがないよ。
 チリシィ ; 最近多過ぎるよね、本当にどうなっちゃうんだろぉ……
 リア ; !
 チリシィ ; リア!
 チリシィ ; 仲間にキーブレードを振るうなんて!
 キーブレード使い1 ; 仲間だと? 笑わせるな、こいつらは俺たちのルクスを奪ったんだ。
 キーブレード使い2 ; はぁ? 光は俺たちが守っている、お前たちのユニオンが裏切り者の闇ではないのか?
 キーブレード使い1 ; お前たちのユニオンこそ、光を奪う闇ではないのか!
 チリシィ ; 待ってよ! 例え別々のユニオンでも目的は同じ仲間、戦うのは間違ってる!
 キーブレード使い2 ; 引っこんでろ!
 スクルド ; やめなさい!
 チリシィ ; スクルド!
 キーブレード使い2 ; は? おまえはどこのユニオンだ?
 スクルド ; そんなことは関係ない。私たちの敵は闇の魔物。キーブレードは人に振るうものじゃない!
 キーブレード使い1 ; 人であろうと光を奪う者は闇の存在、魔物と同じだ!
 スクルド ; 何てことを!
 キーブレード使い3 ; もう、戦いははじまってるんだ。
 スクルド ; 私も反対。危険な予感しかないわ。
 ブレイン ; これで2対1。エフェメラ次第だね。
 エフェメラ ; 俺は…… 俺は掟に従おうと思う。
 ヴェントゥス ; そんな。
 スクルド ; エフェメラ!
 ブレイン ; ラーリアムも賛成ってことで、これで解散だね。
 エフェメラ ; ちょっと待ってくれ、ブレイン。
 ブレイン ; ん?
 エフェメラ ; 掟には従う、けど、キーブレード同士の戦いはさせない。
 エフェメラ ; キーブレード戦争後、追体験と称してめぐる世界は、すべてデータ上に再現された別の空間。
 エフェメラ ; その際、自分たちもデータ化されてその世界に入っている。
 エフェメラ ; ということは、個々のデータも記録されているだずだ。
 ブレイン ; そういうことか。
 ヴェントゥス ; どういうこと?
 エフェメラ ; 対戦相手は記録されているデータ上のキーブレード使いと戦う。
 エフェメラ ; これなら、心と心の衝突は起こさずにすむ。
 ブレイン ; 掟通り、「キーブレード使い同士の試合」も実行できる。ってことだね?
 エフェメラ ; ああ。
 ヴェントゥス ; すごい!
 スクルド ; うん、それなら大丈夫そうね。
 エフェメラ ; それにしても、よくそんな名案思いついたね。エフェメラらしくないな。
 エフェメラ ; ひっどいなぁー。でもまぁ、これはラーリアムのお陰なんだ。
 ブレイン ; ラーリアムが?
 エフェメラ ; 数日前---
 ラーリアム ; どうしたの? 難しい顔して。
 エフェメラ ; あ、ラーリアム。ほら、掟に書かれてる"シフトプライド"なんだけど……
 ラーリアム ; ああ、あれね。
 エフェメラ ; キーブレード使い同士の争いは、たとえ試合であっても危険な気がするんだ。
 エフェメラ ; でも、掟には従わないといけない……
 エフェメラ ; どうしてアヴァ様たちは、こんなことをさせようとしてるんだろう……
 ラーリアム ; うーん…… 息抜き? とか?
 エフェメラ ; 適当すぎでしょ。
 ラーリアム ; ほらほら、笑顔になった。もっと楽に考えた方がいいよ。
 エフェメラ ; ああ、そうだな。ユニオンリーダーになって以降、ちょっと気を張り過ぎだったかも。
 エフェメラ ; ありがとう、ラーリアム。
 ラーリアム ; ううん、いいんだよ。ボクたちはたった5人で秘密を共有する仲間だ。
 エフェメラ ; どこ行くの?
 ラーリアム ; キーブレード戦争後、みんなはデータの世界に再現された世界をめぐってる。
 ラーリアム ; ということは、みんなのデータも記録されてるはずだよね?
 ラーリアム ; ちょっと、捜してる人がいて、ダンデライオンに参加してるはずなんだけど見かけなくて……
 ラーリアム ; データを探してみようかと。
 エフェメラ ; そうなんだ…… それは心配だね…… あ! 俺も手伝おうか?
 ラーリアム : いや、いいんだ、個人的なことだから。自分で何とかするよ。ありがとう。
 スクルド ; 捜してる人……
 ヴェントゥス ; 誰だろう……
 ブレイン ; あまり触れてほしくなさそうだし、詮索はやめとこう。ラーリアムから相談があるまでは。
 スクルド ; そうだね。
 エフェメラ ; まぁ、そういうわけで、ラーリアムのお陰で思いついたことだし、ラーリアムにはいてほしかったんだけどな……
 ラーリアム ; 君が、エルレナ?
 エルレナ ; あ、はい。
 ラーリアム ; 妹のことを…… ストレリチアのことを聞きたいんだ。