アンセムレポート12
心が肉体を捨て去った時、その肉体の行き先はどこに向かうのだろうか?
心と魂は別であり、その魂は肉体に宿ったままとなる。
魂が宿りし肉体を、滅んだと認識してもよいのか?
確かに、心がハートレスへと回帰するさい、肉体は消滅する。
だが、それはこの世界での話であり、また別の世界で、ハートレスの様に姿を変え、存在しているのではないか?
だとすれば、自分以外の自分がどこかに存在することになる。
闇でも光でも無い存在。狭間に生きる存在。
心に捨て去られ、抜け殻となり、光も闇もうらむ者。
単純には解明できはしないであろう。心と肉体の関係は複雑である。
だが、自分がここに存在する以上、それを存在する者だとは呼べまい。
ならば、こう呼べば良い。
"存在しない者"