そこは、来たるべき「審判の日」にそなえた試練の場だと伝えられている。
その闘技場には、あらゆる時代から、あらゆる強者が招かれる。
死せる者、この世にあるはずのない者もかりそめの魂を与えられ、無限の闘争にあけくれる。
力なき者が、力ある者に従う。それが、この地の唯一の掟だった。
クリスタルが語る、時の記憶。
この世を去りし猛者たちが、覇を競う闘技場。
セラとノエルは死闘の末、その頂点に立った。
ここに集うのは、かりそめの魂を与えられた者たち。
その中にただひとり、生きた人間がいた。
それはセラの恋人、スノウ。
だが彼も、不思議な闇に憑かれ、この地を離れることができなくなっていた。
未来を託せるのは、セラとノエルしかいない。
名残りを惜しむセラを、スノウはあえて陽気に送り出すのだった。