第1章:運命への反逆

追放される市民たちを運ぶ列車に、ライトニングとサッズの姿があった。
平穏な生活を突然に奪われ、絶望に打ちひしがれる人々---
だがライトニングは、ある目的のために運命に立ち向かおうとしている。

一瞬の隙をついて警備兵を倒すライトニング。
彼女の勇姿に励まされ、サッズや市民たちも武器を取る。
軍の猛攻を切り抜けて列車がたどりついた地は、銃火が閃くハングドエッジだ。
サッズはライトニングの真意を問うが、彼女は多くを語ろうとしない。

ためらうことなく戦いへと身を投じるライトニング---
彼女は、何をめざすのか。

第1章:戦場の疾走

多くの市民が平穏な生活を奪われ、恐ろしい下界へ追放--- パージされようとしていた。

下界は危険に満ちた世界だという。
人々は下界を恐れる一心で、パージへの抵抗を試みていた。
パージ対象者を移送する列車でも、ライトニングが警備兵を倒したことをきっかけに反乱が起こった。

だが列車が到達したハングドエッジは地獄と化していた。
パージを実施する軍が、市民を容赦なく攻撃しているのだ。
同行するサッズをなかば無視し、ライトニングは何かを求めて、戦場を駆け抜ける。
進むべき道が軍の攻撃で崩れ去っても、彼らは立ち止まりはしない。

第1章:もうひとつの反逆

平和な社会コクーンに暮らす人々は、脅威に満ちた未知なる大地---
下界からの侵略を極度に恐れている。

コクーン内に下界の手先がたったひとりでも存在すれば、
大衆は不安にかられて騒乱を起こし、社会の安定が崩れかねない。

それゆえコクーンを治める聖府は、
下界に毒された可能性のある人々すべてをコクーンから追放する、パージ政策を決定した。

だがパージを実施する聖府軍は、下界に移住させるはずの人々を無差別に攻撃している。

パージの真の目的とは、追放ではなく殺戮ではないか---
そう直感したスノウは、人々を守るために立ち上がった。

自由を求める若者たちの集団ノラを率いて、スノウは聖府軍に挑む。

第1章:帰るための戦い

コクーン社会の安定を守るために、平和を乱す可能性がある者を、コクーン外部に移住させる---
それがパージ政策のはずだ。

しかしパージの実態は、移住ではなく殺戮だった。
コクーンを統治する聖府は、明らかにパージ対象者の全滅を狙っている。

そんな絶望的な状況でも、スノウ率いるノラの面々は希望を捨てなかった。
聖府軍の特務機関PSICOMに、わずかな人数で立ち向かうノラの若者たち。
彼らの奮闘に励まされて、あきらめかけていた人々も立ち上がった。

生きのびて日常へ帰るための戦いが始まる。
戦いへ赴く市民たちの中には、息子を救おうと銃を取った、ひとりの母親がいた。

第1章:ある母親の死

安全なコクーン社会に暮らす人々は、コクーンの外に広がる大地---
下界からの侵略を恐れていた。

コクーンで生まれた市民でも、下界の存在に接触すれば、それだけで憎むべき敵とみなされるほどだ。

ゆえにコクーンを統治する聖府は、パージ政策を決定した。
下界に毒された疑いのある市民を、全員コクーンから追放するのだ。
パージ対象者とされた人々は、下界への移住を命じられて連行される。

しかし聖府軍の特務機関PSICOMは、移住させるべき人々を容赦なく攻撃していた。

追いつめられた人々は、スノウを先頭に軍に抵抗する。
その中には、息子を守るために戦いに加わった母親がいた。

だが彼女はスノウをかばって命を落とす。
母の死を目の当たりにして、少年は呆然と立ち尽くした。

第1章:目的はファルシ

ハングドエッジの空を運ばれていく異様な物体---
それは一昨日コクーン内で発見された、下界のファルシが眠る異跡だ。

ファルシは、ある都市の近郊で数百年にわたって人知れず休眠していた。
コクーンを治める聖府は、その都市の住民全員がファルシの魔力に汚染されていると断定。
住民たちをファルシもろともコクーンから排除する、パージ政策を実施した。
下界のファルシこそが、パージという惨劇を引き起こした元凶なのだ。

ライトニングとサッズは、それぞれの目的のために下界のファルシをめざしている。

一方、ともに戦った人々を死なせてしまった責任に打ちのめされていたスノウも、ガドーの激励で再起する。

彼が救わねばならない女性が、ファルシのそばにいるはずだった。

第1章:下界の異跡へ

スノウは責任を痛感していた。
人々を率いて聖府軍に立ち向かったものの、守りきれずに多くの犠牲者を出してしまったのだ。

とりわけ彼を苦しめたのは、ある母親の死だった。
名も知らぬ彼女は息子を守るために戦い、スノウを救おうとして命を落とした。
彼女はスノウに息子を託して死んでいったが、息子とは誰なのかさえわからない。

だが仲間たちの励ましが、スノウの迷いを断ち切った。
誰が息子かわからなければ、全員まとめて守ればいいのだ。

戦闘が落ち着き、子どもたちの無事を確かめると、スノウは仲間に後を任せて飛び立つ。
彼と結婚を誓った女性が、ファルシに捕らわれているのだ。

そんなスノウを憎々しげに見つめる少年がいた。
彼こそが、スノウをかばって死んだ女性の息子だった。

第1章:交錯する運命

下界のファルシが発見された日、コクーン社会の平和は終焉を迎えた。

ファルシは誰にも知られることなく、ある都市の近郊で眠っていた。
コクーンを治める聖府は、その都市の住民すべてがファルシの魔力に汚染されたと決めつけ、
ファルシもろともコクーンから消し去ろうとした。

連行された人々を待ち受けていたのは、聖府軍による無差別攻撃。
生きのびようと願う人々の抵抗が、あえなく粉砕されていく。

地獄と化した戦場を駆ける者たちがいる。

聖府軍を抜けたライトニングと、懸命に追随するサッズ。
婚約者の救出に向かうスノウ。

そして瞳に憎しみを宿した少年が、見知らぬ少女の助けを借りてスノウを追う。
少年の母親はスノウをかばって死んだのだ。

それぞれの理由と思惑を胸に、彼らは下界のファルシをめざす---