混沌の暗がりの中に輝き、こぼれ落ちる光がある。 シ界から産み落とされた魔物の卵。凶々しい生命の種子。 秘された真実がひとつ、私の前に示される。この光の種は、本当なら人間の魂となるべきもの。 新しい命として生まれ変わり、現世に還ってくるべきもの。 だが、人が歳を取らなくなり、人が誕生しなくなって久しい。 せき止められた循環は、不可視のエネルギーをただ、増大させていく---