百万の嘘、ひとつの真実

何百年も続く、大きな変化のない人生--- それが人を無関心にすると彼女は言う。
誰もが明日を見失い、思いやる心を失っていく。自分本位になっていく。
そんな社会に希望が持てなくなり、彼女は自らの命を使って賭けをした。
嘘つきだと思われている彼女を最後まで信じてくれる者がいたなら、もう少しだけ、世界が終わるまで生きてみようと。
誰も助けに来てくれないなら、自ら望んで女神の狂信者たちのいけにえになってしまおうと。
私はその「誰か」として選ばれたのだ。