精神が刻む時間

少年は父親を失い、心の歩みを止めてしまっていた。
肉体が老いることのないこの世界では、時間は無限にあるようでいて、その実なんの変化ももたらさない無意味な概念でもある。
自分から現実に向き合い、心の傷を癒そうとしないかぎり、時はいつまでも動き出さない。
停滞した日々は抱えた痛みを和らげてはくれない。
少年は再び歩き出すすべを見つけたが、今この世界に囚われている私自身はどうなのだろう?
世界に残された時間はもう長くない。その中で、私の心は成長できているだろうか?
傷はちゃんとふさがっているのか? 最後まで、戦いつづけられるように---