錬金の術を探究する手合いというのは、どうにも人を煙に巻くのが好きらしい。 怪しげなふたり組の占い師に突然「解放者」だと見抜かれ、 私はまるであやつられたかのように、彼らが見定めた未来とやらに従って行動してしまった。 結果は悪いものではなかったが、どうにも釈然としない。 私は、彼らのインチキを暴こうと引っかかったフリをしたが、結局は最後まで思いどおりに乗せられてしまった。 自由意志とは案外あやふやなものなのかもしれないな---