幻影のセラ

幻のセラが私を出迎えてくれた。
手先となって働く者にブーニベルゼからあたえられた褒美---
でも、長く待ち望んだはずの妹の姿に、私の心はまるで昂ぶらない。
それがなぜなのか、つきつめて考えるのが怖いような気がする。
自分から大切な何かが欠けてしまったのか、あるいは全能の神の契約に嘘がまぎれているのか---?