どんなにうれしくても、はしゃがない。 喜びも悲しみも心の奥に封じ込めて、本当の気持ちを見せようとしない--- 私はそんな子供だった。 幻のセラにそう指摘され、まったくそのとおりだと思う。 子供らしくない少女--- いいや、私は子供ではいられなかったのだ。 感情を抑えつけて、大人のようにふるまおうとした少女--- それが私だ。 ならば少女ではない今、抑えつけていた心はどこにあるのだろう?