かつてライトニングとともに戦い、世界を支えるために自らクリスタルとなったヴァニラ。
13年前、永い眠りから目覚めた彼女は「聖女」として大聖堂にかくまわれ、救世院の信仰の象徴となっていた。
目覚めた彼女には「死者の嘆きの声」を聴く力がそなわっていた。
この力で死者たちの魂を鎮めたいと語るヴァニラ。
その決意は、自らの過ちで命を落とした人々に対する、贖罪の意思から来るものであった。
幾億もの魂が融け合い、混じり合った混沌の渦---
その圧倒的なエネルギーに触れたライトニングは、ヴァニラがすべてひとりで負うことに危惧をおぼえる。
過去、常にヴァニラを支えてきた親友のファングの姿は、そのそばになかった。