師の教えで、世界の行き来の際、闇から身を守る鎧をまとうよう言われていたが、
異空の回廊を通る際に、我が身に流れ込む力の存在に気づいてから、鎧をまとう事をやめてしまった。
闇に身を喰われると言うが、闇さえもコントロールする力を持てば、闇は恐れるものではないのだ。
世界は広く、そして無数に存在する。
異空と呼ばれる宇宙空間のような海に、互いに干渉する事なく、個々の世界が点在しているのだ。
それらの世界には、それぞれに秩序があり、我らのように、世界の全体像を知る事はない。
そして、我らもそれを外の世界に知らせてはいけない。
