"混沌"は、この世界のみならず多くの世界へ波及する。
我が弟子ゼアノートが、私の名をかたって作成した"アンセムレポート"には、
闇に関するおぞましい実験の過程と、地下の暗闇に現れた"扉"についての仮説が記されていた。
命ある者はすべて心を持ち、そして誰の心にも、その奥底には闇がある。
それは"世界"も変わらない。
世界がひとつの生命であるなら、大いなる心を秘めており------奥深くには、巨大な闇が。
ゼアノートは"扉"を通じて、世界の闇に接触しようというのか。
いや、ゼアノートだけではない。他の5人の弟子たちも、研究のためと信じて闇を見つめた果てに、闇に取り込まれたようだ。
エヴェン、イエンツォ、ブライグ、ディラン、それにエレウス------彼らはもう、人であることをやめてしまったのだ。
そして私もすべてを奪われ、うつろなる無の世界へと追放された。
私の存在を奪ったゼアノートは、いったい何をめざしているのか。
民の笑顔は失われてしまうのか。
希望の光が消えたというなら、私はこれより闇を友として歩もう。追放された、無の世界で。
無の中の闇。
"Darkness in Zero"
ゆえに私はDiZと名乗ろう。
奪われた名前"アンセム" を捨て------復讐を。
