最後の力をふりしぼったアクセルの協力で闇を脱出したソラたちがたどりついたのは不気味な月に照らされた街だった。
カイリは、この街にそびえる城の牢獄に閉じ込められているらしい。
城への道をさがすソラの前にたちふさがる黒いコートの男。
キーブレードをかまえ、リクを倒したと語る彼の姿は、ソラだけにしか見えなかった。
「教えてくれ------お前が選ばれたわけを」
ソラとの戦いに敗れた彼は、どこか満足げに消えていった------
暗黒の城で待ち構えていたXIII機関の一員サイクスが夜空の月を指差す。
いや、それは月ではなかったのだ。
その正体は、心をたっぷり吸い込んだキングダムハーツだった。
「XIII機関はもうおまえを必要としていない」
ソラを倒すため、サイクスはハートレスを大量に呼び出した。
その時なつかしい声が響いた------カイリだ!
だが喜ぶ間もなく敵の大群が襲いかかる。ソラを救おうと、戦いを決意するカイリ。
彼女に手を貸したのは、偽のアンセム------
賢者アンセムの弟子ゼアノートのハートレスだった。とまどうソラ。
しかもXIII機関のシグバールは、ソラのことをロクサスと呼ぶ。
シグバールを倒しても、ソラには真実が見えなかった。
やがてソラは敵の大群を突破し、ついにカイリとめぐりあう。
抱きあって再会を喜ぶ二人を見守るのはゼアノートのハートレス------その正体はリクだった。
戦いを見守るディズが、王様に真実を語る。
ディズこそが本物の賢者アンセムであり、彼の弟子ゼアノートのノーバディが、XIII機関の指導者ゼムナスとなった。
一方ゼアノートのハートレスは、かつて闇の探求者アンセムと名乗ってソラたちと戦い、倒された。
だがその後もリクの心にとりつき、リクを闇に引きずりこもうとした。
リクは闇に負けなかったが、戦いには闇の力が必要だった。
「闇の力を利用するためにリクが選んだ姿だ」
「どんな姿でもリクはリクだ」
ソラの言葉にみんなはうなずく。戦いのために闇の力が必要なら、戦いを終わらせればいい。
XIII機関との決戦に挑むソラ。
ルクソードやサイクスとの戦いを通して、ロクサスの真実を知る。
「ソラ、おまえのノーバディだ」
ゼムナスに拾われてXIII機関のメンバーになったロクサスだったが、ソラに会いたくて機関を捨てたらしい。
「ロクサス------俺も会いたいな」
つぶやいたソラの胸を、そっと示すリク。ロクサスはそこにいる、と。
そのころ王様と賢者アンセムは、機械でキングダムハーツを止めようとしたが、機械は異常をきたしてしまう。
キングダムハーツは------心の力は、どんな手段でも抑えられないのだ。
心の真実をさとったアンセムは、自分の心に従い、暴走して爆発する機械と運命をともにした。
爆発により、キングダムハーツが集めた心が飛び散り、ソラたちにふりそそぐ。
心の雨がやんだとき、リクは本当の姿を取り戻していた。
だがキングダムハーツはまだ消えていない。
XIII機関の指導者ゼムナスを倒さなければ戦いは終わらない。
最後の戦いへの道は、マレフィセントとピートが開いてくれた。
彼らも自分の心が命じるままに行動したのだ。その決心は、誰にも止められない。
力を合わせてゼムナスに挑むソラたち。
追いつめられたゼムナスは、キングダムハーツから力を奪って姿を消す。
このまま逃げられては世界が危ない!
輝きとともに扉が現れ、ソラたちえを待つ。
「これは世界がくれた扉だ。世界は僕たちに運命を委ねた」
大切な仲間たちとともに、強い心を抱いてソラたちは最後の決戦へと向かう。
